有我悟とか言う人の備忘録@元・真理の砂漠

移転しました。日常とかイベント告知とか色々。

比較的最近読んだ本

 久しぶりに本読みたい欲が沸いてきたけど、読んでるのはノンフィクばっかりですわ……。

 カラマーゾフの兄弟読んでみようかなーと思って1巻開けてみたけど、あんま面白くならなさそうで(読めなくはない)まあいいやって切っちゃったし。

ユニクロ潜入一年

 文春購入して読んでたくらいめちゃくちゃ楽しみにしてた癖に、買ってから読むのに1年放置していたという曰く付きの何とか。いや読みにくくはないです。

 横田増生氏の執念に微力ながら課金するつもりで買いました。怨念とか恨みに見えてキモイというレビューもありましたが、そもそもこの手のノンフィクは、テーマへの執念なしに書けるわけねーだろ! と思うので正解。この本読んでユニクロへの恨みしかかぎ取れないとしたら読解力が足りんと思うよ。

 内容的には必ずしもユニクロに限定はされないけれども、日本のいわゆるブラック企業と呼ばれる企業の内情とか、アパレルの構造的問題とかが色々浮かび上がってくるようになってるので、そういう点でも必見。

戦争は女の顔をしていない

 タイトルが575になってるのが日本人的にそそる(

 超超超有名(作者がノーベル賞作家)なので今更言うことはないが、こういうのを読んじゃうと、どうしてもリアルの死体趣味は受け容れがたいのよな。いや、作ってるものの関係上、周りにそういう変態さんが増えてきてるから余計そう思うんですが……。グロは二次元だけでいいとつくづく思う訳でして。

 少女達が強い意志を持って「お国の為に」戦場に行ったのに、帰ってきたら差別されるって構図は辛いわ。

 同作者の本も気になってるタイトルがあるので近いうちに読みたいます。

サカナとヤクザ

 Wedgeのウナギ記事からずっと気になってたテーマで、本がようやく出ると知って執念に微力ながら課k( するつもりで買うつもりが、発売日前後になると綺麗に忘れてて、買ったのが第二版という有様だよ! でも誤字が直ってる分ちょっとお得なのかもしれないね。

 ヤクザと漁業の繋がりは一朝一夕のものでは無く、だからこそ軽く絶望感を覚えたりもする。プラス、密漁が反体制的抵抗の側面も持っていて、それがまた話をややこしくしている。読み物として、インタビュイーの息づかい? とでも言うものが文面からにじみ出ててぐいぐい引き込まれる。臨場感もあって大変読みやすい。元々筆者が実話誌出身なので、裏社会への伝からの話はこの方でしか書けないリアリティがあるし、築地への潜入取材など、足でしっかり仕事した感じが文面からも匂い立ってる。

 敢えて言うなら、ウナギ方面はあんまりメインじゃなくて、おまけ程度の振れ方しかしてなかったし、この調子ならもう一冊このテーマで描けるのでは? と思ったので是非もう一冊書いて下さい。買います。「サカナとヤクザ」は導入編って感じがちょっとしたりも。しかし鈴木智彦さんがどっかの海に沈められてしまっても困るので悩ましい……。

 わし刺身大好きだから、これ読んでも寿司食いに行くのはやめないけど、刺さる本だった。
 同筆者の「原発とヤクザ」も読みたいな。これはマストバイですよ奥さん。

ラッセンとは何だったのか? ─消費とアートを越えた「先」

 大野佐紀子先生目当て。アマゾンで見たらすごい値段が跳ね上がってたので図書館でそっと借りました。しかし買わなくて正解だったかなあ。アート的な視点の方が際立ってたから知識的について行けてない部分も多かったし。部分的には面白い記事もあったのでまあよしとする。